肌のケアに特化した化粧品・美容品の通信販売を行う株式会社ドクターRe9は、2020年4月から、チャットボット型Web接客ツールsincloを導入している。
当初の目的は在宅勤務でもカスタマーサポート業務を行えるようにすることだったが、sinclo導入後はより手厚いサポートが可能になり、それまでにはなかった相談も寄せられるようになったという。
sincloはユーザーとのコミュニケーションにどんな変化をもたらしたのか、同社カスタマーエキスパートの清水亜沙子氏に話を伺った。
コロナ禍でもカスタマーサポートを続けるため、sincloを導入
株式会社ドクターRe9
代表 平山 紀子 氏
株式会社ドクターRe9は、毛穴ケア用ブランドのBIRAIやにきびケア用ブランドのAIBIなど、肌に悩みを持つ女性を対象とした化粧品・美容品の製造と通信販売を行っている。
2021年にはエイジングケアに特化した新ブランド・Timelessを立ち上げ、商品の拡充へ向けた開発を進めている。
同社はユーザーとのコミュニケーションにも力を入れており、電話・メール・LINEで、商品や購入方法に関する問い合わせを受け付けていた。
電話窓口は8回線を用意していたが、コロナ禍でオペレーターが在宅勤務になった結果、転送先が1カ所しか設定できず、回線が1つだけになってしまった。
在宅勤務でもしっかりとユーザーをサポートできるようにしたいと考えた同社代表の平山紀子氏は、チャットボットの設置を検討。
実際にトライアルを行った結果、設定が簡潔で使いやすいと感じたsincloの導入を決めた。
チャットで24時間の対応を実現し、電話件数は20%減少
株式会社ドクターRe9
カスタマーエキスパート
清水 亜沙子 氏
同社では2021年7月現在、BIRAIとAIBIの商品サイトおよび会員向けのマイページにsincloを設置している。
平日の9時30分から17時30分はオペレーターが質問に回答。チャットでの対応が可能なオペレーターは6名おり、1名が必ず待機している。またそれ以外の時間も、チャットボットの自動応答でさまざまな問い合わせに対応している。
「これまでは平日の営業時間以外はお客様のサポートができなかったため、仮に夜に聞きたいことが見つかっても、問い合わせは翌日の朝まで待たなければなりませんでした。sincloを設置し、チャットボットの自動応答を導入したことで、よりタイムリーなサポートが実現できたと考えています。」(カスタマーエキスパート 清水亜沙子氏)
チャットでも疑問が解決できるようになったことで、電話件数は20%以上減少した。問い合わせは商品の内容や購入・解約方法、会員特典の内容や使い方などに関するものが多いが、肌に関する悩みの相談など、チャットならではのものが寄せられることもあるという。
「電話やメールで肌の悩みを打ち明けるのは勇気が要りますが、チャットは心理的なハードルが低く、より気軽に相談できます。またお客様の中には、電話ができない環境にいる方や、チャットの方が慣れている方もいらっしゃいます。sincloを導入したことで、対応できるお客様の範囲が広がったと感じています。」(カスタマーエキスパート 清水亜沙子氏)
sincloならではの機能で、素早く的確な回答を実行
オペレーターがチャットで問い合わせに答える際は、sincloならではの機能を活用している。中でも迅速な回答に役立っているのがテンプレート機能だ。質問の多い内容について事前に定型文を登録しておくことで、入力の手間を省略。管理画面ではユーザーが入力中のテキストも閲覧できるため、質問を予測しながらテンプレートの文章を用意することで、ユーザーを待たせずに質問に答えることができる。
「テンプレートの文章を作成する際には、はい・いいえなど、簡単に答えられる質問文にすることを心掛けています。お客様はスマホを使っているかもしれないので、長い文章を打たなくても済むように配慮しているんです。」(カスタマーエキスパート 清水亜沙子氏)
またsincloタグが入ったページから任意のテキスト情報を取得する『属性値取得機能』(※)も活用している。会員サイトのユーザーがチャットを使った場合、sincloの管理画面でも、会員の登録情報が確認できるのだ。ユーザーがチャットの入力を途中でやめてしまった場合も会員情報は把握できているため、必要と判断した場合にはオペレーター側から電話やメールでのフォローを行っている。
※属性値取得は特許取得済みのsincloの独自機能です。詳細はこちらから。
属性値取得機能のイメージ
FAQシナリオの改善を重ね、有人対応は当初の10%に
同社ではユーザーの満足度を高めるため、FAQシナリオの改善にも継続的に取り組んでいる。
チャット対応を行っている6名のスタッフで話し合い、週に1回程度のペースでシナリオを更新。自動応答の精度が徐々に上がったことで、当初は月100件を超えていた有人対応の件数が10件程度にまで減少した。
2021年7月時点では3つのWebページにチャットボットを導入しているが、sincloは設置先が増えても料金が変わらないため、今後は新しく立ち上げるブランドのサイトでも導入を検討している。
「メディアリンクの担当者の方には、操作方法を丁寧に教えていただいたり、自社に役立つ活用方法を提案していただいたりと、丁寧なサポートで運用を支えてもらっています。今後は、お客様の興味・好み・肌質などを聞きながら適した商品をお薦めするなど、新規顧客の獲得にもsincloを活用していきたいですね。」(カスタマーエキスパート 清水亜沙子氏)
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